児童書評価のページ

新刊・古典とりまぜて児童書を評価します

ハヤクさん一家とかしこいねこ

 

ハヤクさん一家と かしこいねこ (児童書)

ハヤクさん一家と かしこいねこ (児童書)

 

 いつもあわてているハヤクさんちのお父さんとお母さん。ある朝寝坊して、息子のハリーを学校へ送っていくのを忘れてしまいました。ハリーはうちにおいてけぼり。それに気づいたハヤクさんちのねこのトラーは、2階から外へ飛び出してお父さんのあとを追いかけて、うちへ連れて帰ることに大成功!ハリーは無事に学校へ、お父さんお母さんも順調に会社で働いて帰宅したその夜。お母さんが夕食の買い物を忘れてしまい食べるものがありません。でもそこはネット注文で解決。お父さんお母さんはパソコンに向かってせかせかと注文を済ませました。ところが、ハリーと今度はトラーの分まで注文を忘れています。ハリーとトラーはそれぞれ自分で(!)キーボードをたたいて追加注文。望みのメニューが届きますが、トラーはキャットフードの缶詰が開けられないまま放っておかれて。満腹になって落ち着いたハリーが寝室へ上がってからはっと気がついて、今度はトラーを助けます。あわてないことが大事だね、という結びです。
なんてことのないお話ですが文章のリズムがいいです。声に出して読んだら楽しそうなので、本が苦手な子に適当なところまで読んであげて「つづきは自分でね」と手渡してみるといいかもしれません。  (は)