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たまごをうって こぶたをかって ブルガリアの昔話

たまごをうって こぶたをかって ブルガリアの昔話

八百板洋子:再話 福音館書店 こどものとも社発売 2019年4月

 

ある1人の若いお百姓が、めんどりを飼い卵を売って暮らしをたてていました。ある日100個もたまった卵を市場に売りに行くことに。かごいっぱいに卵を入れて肩にかつぎ意気揚々と出かけます。行く道すがら、若者は皮算用。卵を売ったお金で豚を買おう。豚をどんどん増やしてどんどん売ろう。儲けたお金で馬と上等の服を買ったら、村一番の美人と結婚するんだ。かわいい男の子が生まれるぞ。うちに帰ったらかわいい息子がかけ出してくる。若者は息子を抱き上げようと両手を大きく広げた!そのとたん。肩に担いだ卵はかごもろとも地面に落ち全部割れてしまいました。やれやれ、また一から出直しです・・・。
語りでも十分おもしろいお話ですが、この絵本を見ると、ブルガリアの美しい民族衣装や村の風景、建物やかごの造形が堪能できます。  (F)