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新刊・古典とりまぜて児童書を評価します

はじまりは たき火ー火とくらしてきたわたしたち

 

人間が光と熱のエネルギーを利用するくらしは、たき火から始まった。その歴史をたどる。便利になる一方で、健康を害したり自然の循環を壊したりしてきた歴史。「自然のめぐみには限りがあることに」気がついた時、「人間よりも、もっとはやく、もっとたくさんはたらく」機械が実現した時、電気が登場した時。どの時点で踏みとどまればよかったのか。「人々はようやく、地球ぜんたいについて考えはじめました。」ひとりひとりが、そして世界中の人たちとともに考え、知恵を出し合えば道は見つかると呼びかける。巻末解説で本文にない原発の問題に少し触れ、図案化したグラフからは人類史上ここ50~60年でいかに世界のエネルギー消費量が激増しているかが視覚的に迫ってきます。 (は)