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オンネリとアンネリのおうち

 

なかよしのオンネリとアンネリは、ある日、薔薇横丁の薔薇乃木夫人から1軒のうちをゆずってもらいます。そのおうちには、バラ模様のソファや2人にぴったりの洋服、花模様の食器、2羽のインコや3階建ての人形の家などなど、小さな女の子に必要なものは何もかもそろっていました。

交番のやさしいリキネンさんや、おとなりのノッポティーナさんとプクティーナさん姉妹と知り合ったり、反対どなりに住むウメおばさんはちょっと苦手だったけれど、どろぼう事件をきっかけにうちとけたり。最後は、2人の家族やクラスメイトもみんな招いてオンネリちゃんの誕生日パーティーを開きます。
アンネリの話し口調で語られる夢のような世界。9人きょうだいで母親の気がまわらない家庭のオンネリと、両親が別々に暮らしていてやはり自分の居場所がないアンネリの境遇は、大人には少しひやっとする描写もありますが、子どもは気にせず楽しむと思います。 (は)