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見知らぬ友

 

見知らぬ友 (世界傑作童話シリーズ)

見知らぬ友 (世界傑作童話シリーズ)

 

 1966年生まれのアルゼンチンの作家による短編集。ちょっと皮肉をきかせたショートショートという感じで、私の好みではなかったが、こういう作品が好きな子もいると思う。あまり惹かれなかったのは訳文のせいもあるかもしれない。例えば「そこから知的で心おどる考察をひきだす。」というような漢語を使った文が多くて、私には読みにくかった。ひょっとしたら、意図的に使っているのかもしれないが。

作品の中では飛行機で隣に座った一人旅の男の子との会話「飛行機の旅」の一瞬の出会いのドラマが良かった。もうちょっとやわらかい訳になると雰囲気が変わるような気がする。