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ジークメーア 小箱の銀の狼

 

母と二人で暮らすジークメーア。時間によっては入口が海中に消える洞窟で、隠れるように住んでいるが、治癒や予言の力がある母のおかげで、暮らしには困らず、村での扱いも丁寧だ。暗闇でも見える目のおかげで、洞窟暮らしに不自由はない。だが、ある日、海賊退治にやってきた百人隊長ランスと出会い、彼に暗闇でも目が見えることを悟られてしまう。母からランスについていけと言われ、ランスに連れられてザクセン王の元に向かうことになる。マーリンの予言により、ふくろうの目を持つ子どもがフランク王をたおすというのだ。ジークメーアは、そこで小箱の銀の狼というもう一つの予言を実現させるために動く。謎があり、戦いがあり、対立や恩返しがありと、ヒロイックファンタジーとしてまとめてあってそれなりに読めるが、あきらかにシリーズ第1作。これからどうなるのか?