児童書評価のページ

新刊・古典とりまぜて児童書を評価します

ブラックバードの歌

 

アニーは車の事故で手をけがしてしまった。それまで生きがいだったフルートが吹けない。お医者さんはリハビリ次第だというけれど、傷がある手は震えている。自己はママの運転のせい。病院に付き添って仕事を休んだママは仕事を失くし、古いアパートに引っ越すことになり、なにもかもいや。出すはずだった音楽学校の願書も不要なもの。そんな時、アパートの窓から、茂みに潜り込んで行った不思議な子を見つける。近所の男の子ノア。茂みにはブラックバードの巣があって、ノアはそこに餌を運んでいた。美しい歌を歌うかわいいブラックバード。ところが、オスが何かに襲われて死んでしまう! 鳥を助けようとする中で。アニーは、屈折した思いから解放されていく。こうなるだろうと展開が予想できる物語だが、鳥のようすがかわいい。