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新刊・古典とりまぜて児童書を評価します

クロスオーバー

 

13歳で双子のJBことジョシュとジョーダン。二人の父親は、元プロバスケのスーパースーで、今は引退して二人のバスケを指導してくれている。二人とも超名選手。JBのあだ名は「フィルシー・マクナスティー(どちらも汚いとの意味から転じて素晴らしいという意味がある)。母親は二人の学校の教頭! そして父親の高血圧をいつも心配しているが、病院嫌いの父親はいっこうに通院しようとしない。JBとジョシュは今まで一心同体、バスケのプレーだって息がぴったりだったのに、転校生の女の子アレクシスのせいでおかしくなってきた。ジュシュは女の子ばかりおいかけていて気もそぞろ。そして父さんの体調が時々おかしい。自分の感情をうまくコントロールできずに暴走してしまうJB。バスケ用語が多用されているので、バスケの予備知識があるとより楽しめると思うが、わからなくても十分おもしろかった。詩という形式のせいで本国でもなかなか出版されなかったというが、バスケの試合のリズムのような雰囲気がとても良い。