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児童書評価のページ

新刊・古典とりまぜて児童書を評価します

雲のはしご

 

雲のはしご (物語の王国2)

雲のはしご (物語の王国2)

 

 ユウユこと優由と、ミッキーこと実月は、小学校5年生。クラスも塾も同じの仲良しだ。オシャレで、お母さんも華やかな事が好きだから、すてきな小物や服を持っているユウユは明るい性格で、ミッキーは、そんなユウユが大好きだ。いつもくっついてキャピキャピしている。だが、大叔父さんの死をきっかけに、ユウユは自分の家が大叔父の援助を受けていた事を知る。節約のため、塾も私立中学への進学もあきらめなければならないことになるが、その事情をミッキーにうまくいえずに、ツンケンしてしまう。ミッキーは、ユウユの態度が急に変わったことが理解できない。さみしさの中で、ミッキーは一人雲梯をやっている2年生の女の子と知り合う。(この雲梯が、雲のはしごのタイトル!)。ユウユもまた、クラスの落ちこぼれと思っていたヒナコの、陰の努力などいろいろなことに気付いていく。ユウユが、自分の身に起こった変化を受け入れ、もう一度ミッキーとも仲良くなり、気が付けば、友情の輪が広くなっているようすは大円団といえるだろう。それにしても、自分を振り返っても、あの時期にべったりくっついている友だちがいたが、あのくっつきってなんだったんだろう・・・。あのハイな感じがちょっと説明的になっている気もした。

スイスのロビンソン

 

スイスのロビンソン (上) (岩波文庫)

スイスのロビンソン (上) (岩波文庫)

 

 移民用の船に乗っていたお父さん、お母さん、男の子4人の家族が難破。南の無人島にたどり着く。難破船からはいろいろ持ち出せるし、島には有用な植物や鳥や獣が豊富。たいした危険もなく、家が欲しいと都合よく洞窟が見つかったりする! だが、何でも知っているお父さんがいろいろ工夫するのは楽しい。テーマパークのお遊びのような、程よい安全性が子どもにはうれしいかも。ただし、岩波文庫版は旧カナ使いで、実際子どもが読むのは無理。お母さんが、ただお母さんで、人間として書いてないのが、しょうがないけど、今でもこの手の話ではありがちかも・・・。

いじわるロージー

 

いじわるロージー

いじわるロージー

 

 農場暮らしをしているマービンは、ロージーという牛が大好き。だが、ロージーは、性格が悪く、他の家族から嫌われていた。ところが、マービン一家が働いていた農場が閉鎖されることになり、ロージーも売られてしまう。引っ越しをした後、新しい友達ができないマービンは、誰にも見えないほど小さいロージーがいると言い出し、家族もそれを認めるという物語だが、マービンは病んでいる部分がある、もうちょっと解決まで描いて欲しい。

もう悪口なんかいわせない

 

もう悪口なんかいわせない

もう悪口なんかいわせない

 

見た目がみっともないうえに、廃品回収をしている父親の仕事をばかにされているダーニ。父親もちょっと個性的で、実は似たもの親子だが、互いにうまく理解しあえなくて、ギクシャクしてしまう。二人をつないでくれるのは、温かい性格のおかあさん。そして、ダーニがまちで知り合った様々なおとなたち。互いに大切に思っている親子が理解しあうことができるラストだが、こんなくせのある夫と息子をもったおかあさんに、ちょっと同情します。 

おばあさん

ネムツォヴァ作 栗栖継訳 岩波書店岩波少年文庫) 1956 

おばあさん (1971年) (岩波文庫)

おばあさん (1971年) (岩波文庫)

 

ふるい岩波少年文庫で読みました。自分のおばあさんの思い出を、理想化した形で描いたチェコの物語。信心深く知恵に富んだおばあさんの日常生活。狂女さえも愛する村人たちの純朴さがみごとに描かれている。地味だが、味わいのある作品。

のにっき 野日記

 

のにっき―野日記

のにっき―野日記

 

 小動物が死んで、その死体に虫や小動物がたかって食べつくしていく様子を、描いている。気持ち悪いとかんじさせないためか、虫たちが吹き出しでしゃべったり、擬人化されて絵本読んでいたりなど遊び的な雰囲気の絵で描いているが、絵本読んでたりまではやらなくても良かったような気がした。一つの死が、他の動物たちの祝宴になる様子をえがきたかったのなら、それに絞ってもよかったように思う。また、死んだ動物の名前が裏表紙でも「小動物」としか書いてないけど、オコジョ? 実際の虫や小動物の名前も巻末で書いてあってもよかったように思う。科学の本ではなく、物語絵本にしたかったのなら、もう少し、読み手が継続して寄り添える登場人物がいてもよかったように思うし、科学の本にしたかったなら、もうちょっと情報をプラスしてくれても・・・

ひみつの友だち

 

ひみつの友だち

ひみつの友だち

  • 作者: エリザベスレアード,ジェイソンコックロフト,Elizabeth Laird,Jason Cockcroft,香山千加子
  • 出版社/メーカー: 徳間書店
  • 発売日: 1999/06
  • メディア: 単行本
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 ルーシーは、中学の入学式の日ラファエラとであった。大きな耳がめだつので、冗談のつもりで「カタツムリみたい」といったら、それを聞いた子がおもしろがって彼女をカタツムリと呼び始める。みんなは、ラファエラが変わっているといって仲間外れにしはじめた。ルーシーは、自分が原因だと後ろめたく、学校の外では仲良くするが、自分まで仲間外れにされるのが怖くて、学校ではつい知らんぷりをしてしまう。ラファエラの家では両親が暖かくもてなしてくれるが、ある日、ラファエラの兄さんに会うと、学校で妹をいじめているだろうと怒られ、ラファエラのつらさを感じると同時に妹思いの兄がいることをうらやましく思う。冬休み、ラファエラは、休みが終わったらステキなことがあるが今は秘密、と言っていたが、休み明けのクラスに彼女の姿はなかった。耳の形を変える、簡単な手術をしたが、その途中で心臓に予想外の欠陥があり死んでしまったのだ。ちょっとした軽口から友達を傷つけてしまったルーシーの激しい悔いが、素直に描いてある。