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児童書評価のページ

新刊・古典とりまぜて児童書を評価します

キキに出会った人々 魔女の宅急便〈特別編〉

フィクション 小学校高学年以上 Bおすすめ

 

 「出会った」というタイトルだが、出会う前のソノさんなど、キキに関係なく脇役たちの物語と思ったほうがいい。「まわりの」くらいが正解かも。いっそ、魔女宅をつけなくても良かった気もするが、そうすると売り上げが落ちる? 影の世界からやってきた一家の秘密や、好きな人にトゲを刺すという、ちょっとめいわくな砂漠に住むサボテンのトゲコちゃんなどは面白いお話でした。

ゾウがとおる村

フィクション 小学校高学年以上 Bおすすめ

 

ゾウがとおる村

ゾウがとおる村

 

 ウィレンの村は、焼き畑の農業で暮らしている。だが、最近、食べるために木を焼くサイクルが早くなりすぎるとおじいさんは心肺している。ウィレンの村は、ゾウの通り道になっているが、ジャングルが少なくなってきたため、ゾウはますます村を通るようになり、農作物にも被害がでている。ウィレンのおじ、デングは、町で何かわからないが、金になる仕事をしている。そして、台風の被害で、村がたちいかなくなったところへ、石炭を掘る話をもちこんできた。村人の心はゆれる。だが、台風で亡くなった祖父の生まれた村へ、産着を届ける風習で訪れたデングおじさんとウィレンは、そこで石炭を掘りつくし、木を失ったために、廃墟となった村を見る。こんなふうにしてはいけない、でも、現実に生きるすべはない!そんな時、ウィレンは、偶然木を植えることで助成金を受けられることを知り、活路を見出していく。ちょっと図式的ともいえる展開だが、声変わりでうまく声を出せないウィレンや、今までの生き方に埃を持つおじいさん、きちんと話し合う村のようすなど、気持ちよく読める。でも、現実に被害があるのだから、助成金とか、ちゃんと効果があるのね、と感心しました。

神隠しの教室

フィクション 小学校高学年以上 Bおすすめ

 

神隠しの教室 (単行本図書)

神隠しの教室 (単行本図書)

 

 クラスで無視され、いたたまれなくなっている5年生の加奈。父を無くしてから懸命に仕事をして疲れている母には心配かけたくない。体が拒否反応を起こし、腹痛で保健室に保健係のバネッサと向かうと、そこは無人。気が付けば、学校中が無人だが、4年生の亮太、1年生のみはる、6年生の聖哉の5人だけになっていた。ブラジル人で、生まれた赤ん坊の小守のため、学校をやめなければならないかもという不安をかかえているバネッサ。父が単身赴任いで2年もかえってこず、生意気だといじめられている亮太、若い母親の恋人に「しつけ」として虐待をうけているみはる、そして不安定な母親にネグレクトされている聖哉、みんな現実の世界から逃げたい思いを抱えていたからここに来たのか?と不安が広がる。学校の中にあるものは現れる。だから給食は食べられる。養護教諭の小島早苗は、自分がきにかけていた子がいなくなったことに不安を感じた。そして、自分もかつていじめを受け、もう一つの学校に行ったことを思い出す。子どもたちが、漂流記もののように、なんとか暮らそうと工夫する世界と、親たちが心配するこちらの世界。なぜおこったのか、どうやったら帰ってこられるのか、というミステリータッチの展開で読ませる。気になるのは、途中、一度消える聖哉。伏線もあって、なかなかいいのだが、ラストの聖哉の解決が、もう少し母親との関係を整理して書いてあったらよかったのに、と思った。いじめのようすがちょっとあいまい、わりと解決もうまくいくなど、欠点はあるが、古い校舎が、年を経て、力を宿し、子どもたちを守るために「神隠し」をおこすというのは、ちょっと説得力があるかも。読書も「神隠しの教室」かもね。

がっこうたんけん しょうがっこうだいずかん

ノンフィクション(歴史・社会) 幼児から Cふつう Dあまりおすすめできない

 

がっこうたんけん しょうがっこう  だいずかん

がっこうたんけん しょうがっこう だいずかん

 

 図鑑というより、学校の部屋(図工室、家庭科室など)を写真でとり、そこに子どもの絵を書き込んだ絵本的な造り。「どんなひとたちがいるの?」というページでは、栄養士や調理員はいても学校司書はいませんでした。親が、子どもに見せながら説明に使う本と思われるが、事前に学校見学があればそれで十分。特にストーリーがあるわけでも、説明が詳しいわけでもないので、中途半端。この時期、なんとなくプレゼントで買われるのを狙った本でしょうねぇ。どうぞ、中を見て納得できるか確かめてから買ってね!

りこうな子ども

フィクション 小学校中学年以上 Bおすすめ

 

りこうな子ども: アジアの昔話 (こぐまのどんどんぶんこ)

りこうな子ども: アジアの昔話 (こぐまのどんどんぶんこ)

 

 人さらいにさらわれたのに、機転を使って難を逃れる「りこうなこども」(インドネシア)。年取った父親を捨てようとした父が、息子の一言で思いとどまる「ドコ(竹かご)」。自分に化けて息子に成りすました幽霊と対決する「バラモンの若者とゆうれい」(インド)。の3作が収録。文字は大きくルビもあるが、とんちの効いた昔話なので、小学校2.3年くらいからが理解しやすいだろう。

ダンゴムシみつけたよ

ノンフィクション(自然) 幼児から Cふつう Bおすすめ

 

ダンゴムシみつけたよ (ふしぎいっぱい写真絵本)

ダンゴムシみつけたよ (ふしぎいっぱい写真絵本)

 

 ダンゴムシがいるところ、食べ物、ウンチ、そして成長と、写真絵本で素直にたどっている。ただ、最初の「おちばのした」「きのみき」は、アップではわかるが、アップではない写真では、どこだかわからない。これは、ちょっと→でもしてくれると子どもはうれしいと思う。ダンゴムシの脱皮のようすや、あかちゃんなど、見るチャンスが少ない写真もあり子どもたちに喜ばれそう。

のりができるまで

ノンフィクション(自然) 幼児から Bおすすめ

 

のりができるまで (しぜんにタッチ!)

のりができるまで (しぜんにタッチ!)

 

「しぜんにタッチ」シリーズ。のりの養殖の様子を、あみにたね(殻胞子)をつけて、徐々に育っていく様子。収穫してのりに成形していくまでを、順序よくたどる。素直な展開で、わかりやすい。著者等の明記がないのが気になるが、シリーズとして安定した出来上がり。