児童書評価のページ

新刊・古典とりまぜて児童書を評価します

おいでフレック、ぼくのところに

 

おいでフレック、ぼくのところに

おいでフレック、ぼくのところに

 

 

大金持ちの両親が、なんでも買ってくれるハルですが、欲しいものはただ一つ、犬でした。でも、お母さんは、犬が家をよごすなんてがまんできません。けれども、ハルがあまりに粘るので、ついにお父さんが、週末だけのレンタル犬でハルをごまかすことを思いつきます。あこぎなレンタル店ですが、献身的に世話をする女店員が犬を世話しており、拾った雑種のフレックをこっそり紛れ込ませて保護します。レンタルとは知らずに、フレックに一目で心を奪われたハル。天国のように幸せな日を過ごした後に事実を知り絶望しました。フレックを取り返し、貧乏だけど思いやりのあるおじいちゃんを頼って家出することを決意します。ところが、犬に同情した女店員の妹が、他の犬まで逃がしたせいで、大変なことに!! なんでも金で解決できると思い込んでいる両親と、犬や友達がほしいハル。そして犬たちの幸せを過不足なく描き、最後は大満足で終わります。やや字は小さいけど、内容的には小学校高学年くらいから。イボットソンの最後の作品とか・・・なくなってしまったのが残念な作家です。