児童書評価のページ

新刊・古典とりまぜて児童書を評価します

竜が呼んだ娘 やみ倉の竜

 

 「竜が呼んだ娘』の続編。王宮で暮らすミアが、急にやみ倉から呼び出しを受けた。管理するマカド様が大けがをして、ミアの治療が必要になったのだ。倉にこもるマカドさまが、世界を支配する竜と思って守ってきた大きなダイヤモンドが割れ、生まれたの正体不明の生き物に襲われたのだ。ミアは治療に褒美を与えるといわれ、とっさに処分されそうになっていた謎の生き物を貰い受けてしまう。だが、10日のうちに正体がわからなければ、やはり処分だといわれ、使えているウスズと星の音の助言で、けものやに見てもらうために市に向かう。けものやから紹介され、ラドルという正体不明の金持ちに会う。ラドルは実は魔女で、ダイヤモンドから生まれる自分の思い通りになる竜王の誕生をまっていた。コキバと名付けた謎の生き物は、持ち主の影響を受ける。ミアは、コキバに自分のなりたいものになるようにというが、すぐにラドルに奪われてしまった。飛び去ったラドルを追い、ミアはラドルがかつて竜と幸せに暮らしていた島に向かう。過去に執着して他は見えなくなっているラドルからミアはコキバをとりもどせるか? この一連の出来事の中で、ミアはかつておばが王宮で犯したという罪についてなど秘密を知っていく。なんとなく、さらに続編が出そうな作品。