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金鉱町のルーシー

 

金鉱町のルーシー

金鉱町のルーシー

 

西部開拓の夢に浮かされた両親からカリフォルニアという名前までつけられた少女は、自分の名前が嫌でたまらなかった。とりわけカリフォルニアにある金鉱町に移り住むことになってからは・・・。少女は自らルーシーと名乗ることを決心する。父さんが死んだ後に移住した母、荒くれだけど人の良い金鉱堀りの男たち。東部の落ち着いた町から“図書館もない”テント村に越して来ることは、空想好きのルーシーにとってたまらない体験だった。肉を食べたければ、鉄砲を使わなければいけないという土地柄なのだ。さらに弟の死を体験する。やっと落ち着いた矢先に町を襲う火災と、その後に訪れる復興。その中で、ルーシーは、この金鉱の町こそが自分の町だと気付いてそこの司書になる。本好きの主人公は、本好きにはうれしいもの。ちょっと読書好きの子にすすめたい。