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時を超えた記憶

 

時を超えた記憶―ラスコーの夢 (ときめき文学館)

時を超えた記憶―ラスコーの夢 (ときめき文学館)

 

 双子の妹を亡くしたハンナは、悲しみに沈んでいる。両親も同様で、特に妹のモリーをかわいがっていた母との間がすっかりうまくいかなくなっていた。そんな時、人類学者の父と共に来たラスコーで、ハンナははるか昔に生きた少女の夢を見る。そしてまた、ロマの少年と出会ったことで、モリーの死後に、初めて涙を流すことができ、母との和解に踏み出していく。ラスコーと夢の関係やステファンとの愛が唐突なのは甘いが、まずまず。