41人の科学者の発見内容について、工学博士かこさとしさんがかみくだいたものが３～５ページのコラム的文章量に、端的に熱く説明されている。常識を疑い、観察や実験の努力を重ねて解明していく姿や、学校にも通えなかった女性の功績などを称える一方、失敗や間違いもある人間としての姿、自身のこり固まった考えから抜け出せなかったなどの欠点も事実として伝える。
タイトルにある「目」には、科学者の眼そのものや視点、洞察力に加え、その分野の芽生えそして未来へつながるものといった意味をこめたとのこと。肖像画も素晴らしい。
1969年11月から約１年間、朝日新聞日曜版の子ども欄に連載されたものが1974年に刊行されており、2018年までの科学・技術史略年表が加えられた新版。 （は）
