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新刊・古典とりまぜて児童書を評価します

地球温暖化、しずみゆく楽園ツバル

 

ツバルの美しい写真と子どもたちのメッセージが中心の本だが、読んでいてわからないことがあった。ツバルの産業はなんなのか? それからp47のゴミ。「先進国からたくさんの品物が持ちこまれ」たためにゴミが増えたと書いてあるが、いろいろな品物が必要なのは私たちもツバルの人たちも変わらないはず。調べてみたら、ツバルの産業は漁業、出稼ぎ、海外からの援助等のよう。ツバルの写真を美しく撮っているが、これが失われないように守ろうという訴えは、大切かもしれないが、一方的な感じがした。私たちは安全地帯にいて同情する感じは避けたい。そして、ツバルでゴミ問題が出ているなら、私たちの街のゴミ問題と同じ視点で解決を考えなければ歩調を合わせることにならないのではないか? もう一歩踏み込まなければいけない気もする。