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新刊・古典とりまぜて児童書を評価します

ゆきやまたんけん―あまがえるりょこうしゃ

 

かたつむり、てんとうむし、だんごむしが冬ごもりの相談をしていると、あまがえるの夫婦が今年こそ寝ないであそぼう!と誘います。雪に包まれた野山を、ペットボトルの雪上探検車に乗って出発です。雪の上にはいろいろな動物の足あと、熟れのこった柿の実には小鳥たち、クヌギの木には、ガやてんとうむしの仲間、カマキリのたまごも発見。寒い雪の中でも元気な生き物たちにたくさん会うことができました。最後にあまがえるたちは、人間のおじいさんの家にたどり着き、古いおなべに枯れ葉や石を敷いたねどこでゆっくり冬越ししたのでした。

ガのまゆやミノムシの巣を防寒着にしたあまがえるたちは、確かにあたたかそう。フィクションをまじえて、冬の里山の自然を知ることができます。 (は)