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ソフィーの秘密

 

ソフィーはフツ族ルワンダで事件が起こる前、ソフィーにはセレステというツチ族の親友の女の子がいた。だが、セレステはある日いなくなってしまった。そして父も部族対立の中で姿を消し、ベアトリス叔母に引き取られ、そこからイギリスの親戚クリストフの家に来る。クリストフは父がフツ族、母がツチ族で母親似だ。ベアトリスおばは、ツチを激しく憎んでいた。自分の周りに起こったことが何だったのか、突きつけられるソフィーの混乱と恐怖の複雑さは、こうした民族対立の結果として重要な問題だ。日本ではあまりピンとこないかもしれないが、外国人労働者や在日の方々への差別問題を考えると、他人ごとではないかもしれないと思う。