ある日、ロージーは、うちの玄関にこんなふだをかけました。
「ひみつをおしえてほしいひとは、このとを三どたたくこと」。
ひみつとは、ロージーがアリンダという名のミュージカル歌手だということ。
訪ねて来たキャシーと一緒に、ショーを始めます。おりたたみ椅子を並べて、近所の友だちがお客さんになって、いよいよアリンダが地下室の扉を開けて登場です!
でもその時、消防士のふん装をしたレニーがやってきて、火事けすの手伝えよと、お客の男の子たちを連れて行ってしまいます。
またある日は、ロージーは赤い毛布をかぶって地下室の戸の上に座り、「ゆくえふめい」のつもり。魔法使いが見つけに来てくれるのを待ってみたり。
お次は、魔法使いが子どもたちを「はなびにしてあげるって」と、みんなでとんだりはねたりの大さわぎ。
子どもたちが想像力たくましく遊びまくる日常を描いたこの作品。
献辞に、「ブルックリンのおもいでに」とあり、センダックの生まれ育った町が舞台となっています。 (は)