児童書評価のページ

新刊・古典とりまぜて児童書を評価します

あらしの島で

 

嵐が近づくなか、おさない兄と妹が手をつなぎ、海へむかいます。

風と雨と、岩に打ちつける波、それらを体じゅうで感じます。引きかえした方がいいかな、まだいけるかな、と確かめ合いながら。

突然、ゴロゴロ、ドーン!という雷の音。ふたりは走り出す。早く家に帰らなきゃ。

びしょぬれのふたりを迎える母親、あたたかい家。

夜通しあれくるった嵐が明けて、ぼくらはまた海へ行く。空は晴れ渡り、海はすっかりおだやかな表情です。

荒れくるう波のしぶきや、暗く重たい色に変化する空の表現がすばらしいです。こわいもの見たさの冒険心と、守られる場所へ帰れる安心感に、心が満たされます。 (は)