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妖精のおよめさん

 

妖精のおよめさん (児童図書館・文学の部屋)

妖精のおよめさん (児童図書館・文学の部屋)

 

 妖精に見初められ、親に反対されながらも心惹かれて結婚することにした「妖精のおよめさん」。お城の台所でこき使われながらもいつも優しかった娘が幸せをつかむ「スパイス売りのおばあさん」。子どもがいないことを悲しんでいた霜の王さまと氷の女王のもとに、一人の少年が雪で作った娘が連れてこられる「雪むすめ」。炎の中で見たクマのためにイラクサの服を作ることを決意する「チェリーと金色のくま」。の4短編が収録。いずれも人間の世界とは隔絶された異世界がきっちりと描かれていて不思議な魅力がある。実際に妖精の国をのぞいたような気持ちになる。