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ちいさなもみのき

 

ちいさなもみのき (世界傑作絵本シリーズ―アメリカの絵本)

ちいさなもみのき (世界傑作絵本シリーズ―アメリカの絵本)

 

 森に育ったもみの木は、クリスマスに、足の悪い男の子の家に運ばれ、クリスマスツリーになる。

もみの木は再び森に戻され、四季を送るが、やがて冬が来て、再びクリスマスツリーになるのを心待ちにする。

しかし、雪が降っても、誰もクリスマスツリーを迎えにはこない。がっかりしたもみの木だが、やがてクリスマス当夜、あの足の悪かった男の子と友だちは連れだって、歩いてもみの木のもとにやってきて、みんなでキャロルをうたい、もみの木を飾り付け、クリスマスツリーにした。

 

アンデルセンの「もみの木」の悲しい結末に比べて、なんと安心できることか。

アンデルセンには悪いが、クリスマスの贈物にするなら、こっちに決まり。

 

日本のクリスマスは、25日はもはや正月支度。飾りもはずして忙しい。本当はまだまだクリスマスウィークは続いているのに、なかなかそういう賛同は得られない。