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おひめさまようちえんのようちえん

 

おひめさまようちえん

おひめさまようちえん

 

 アンちゃんは、おひめさまようちえんに行く。ドレスを着て、金色の砂で砂遊び、でもダンスを「たこちゅうちゅう」といったり、ナイフやフォークで上品な食事ができないので、あきれられる。けれど、元気なアンちゃんはすばらしいおひめさまとして認められる。他の「おひめさまようちえんとはくばのおうじさま」などもほとんど同じパターン。おひめさまというだけで子どもは喜びそうだが、「白馬の王子様なんてまたない」というところは妙にフェミニズムだったり、全体に大人の視点で描かれていて普遍性が感じられない。(10年20年後に売れているか?)。着せ替えのドレスの絵があったりと、どちらかというと、オモチャ的な興味でひきつけている。これを題材にした親子遊びをするのには楽しめる余地はあるが、物語として楽しむ性格の絵本ではない。リクエストで相互貸借したが、購入はしないことにしました。