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図書館をもっと活用しよう 図書館のすべてがわかる本4

 

図書館をもっと活用しよう (図書館のすべてがわかる本)

図書館をもっと活用しよう (図書館のすべてがわかる本)

 

 1~3巻と一部内容がかぶっているが、これなら今までの3巻をもう少し整理して補記すればこの巻は不要と感じた。残念ながら、相変わらず羅列的。「本のさがし方について考えてみよう!」で、“直接書だなをさがすことを「ブラウジング」といいます。”と書いてあるのに爆笑! “書棚”を”書だな”と表記しなければならない読者対象に、ブラウジングとか言う必要があるのかな? ふっつうに「本だなをじっくり見ることで、新しい発見ができるかもしれないよ」くらいでいいんじゃないの? 「レファレンスサービスの上手な活用法」も図書館員目線? “「点字の本はどこですか?」だけではこまります”って誰が困るの? まさか図書館員!? こう聞かれて「点字で書かれた本を見たいの? 点字について知りたいの?」位は図書館員は言えると思うんだけど。子どもたちが、聞くのが下手なのは事実なので、むしろ「質問したいこうまく伝えるには」として「宿題で調べなきゃならない時は、宿題を持っていって見せながら、この本はどこ? って聞いてみよう。恥ずかしかったらお母さんやお父さんに一緒に行ってもらおう、でも自分の質問だから、思い切って自分で言ってみようね」みたいなアドバイスとかどうでしょう?。大体PFIの解説がいるの? それ以前に2巻でも感じたが、住民にとってなぜ図書館は必要なのか?(形式ではなく必要な動機)を書いて欲しかった。自治体が破たんして図書館が閉館した夕張市の事例、今でも図書館がない市町村があることなどが全4巻の中でどこにも触れられていないことにこだわるのは、未設置自治体で生まれ育ち、だからこそ図書館の必要性を痛感している個人的な経験のせいかもしれませんけどね。