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ロビンソン・クルーソー 

 

ロビンソン・クルーソー (福音館文庫 古典童話)

ロビンソン・クルーソー (福音館文庫 古典童話)

 

親に背いて海に乗り出し、苦労した後、いったんは新大陸で成功したのに懲りずに船出、ついに難破して無人島で暮らすようになったロビンソンの28年余の暮らし。その後の無人島ものをたくさん生んだ原点だけあって、いかにもリアル。幸運に持ちだした船の積み荷、偶然芽を出した麦などつごうのいいところもあるが、それを上回る試行錯誤、例えば一枚の板を丸太から切り出す苦心、大きな船を陸で作り、海に運べなくなる失敗などのリアリティがとても魅力的。