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ゆらゆらばしのうえで

 

ゆらゆらばしのうえで (日本傑作絵本シリーズ)
 

うさぎをおいかけていたきつねはまるた橋の上で追いつけそうになるものの、崖が崩れ、二人は橋の上でシーソー状態になり動けなくなる。ここまでの設定は面白いのだが、この後が「あらしのよるに」同様、きつねとうさぎが難局を乗り越えるために励ましあい友情が芽生える系に進む。さすがにワンパターン!? 大人にはウケがいいかもしれないが、ここは変に交流せずに単純なドタバタの末にうさぎが無事に逃げられる展開になってほしいなと、個人的には思った。なぜならうさぎは弱い存在だから。弱いうさぎが、堂々と逃げられた方が子どもたちには納得しやすいのではないか?