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ロザリンドの庭

 

ラーシャは6歳の男の子、おかあさんと二人暮らしで、小さな屋根裏部屋に住んでいました。体が弱くておかあさんが働いている間、ベッドで一人寝ているラーシャの楽しみは部屋の壁紙を見ることだけ。というのは、壁紙には美しい花や小鳥が描かれていたのです。ある日、壁にドアが現れロザリンドという女の子があらわれました。ロザリンドは壁の花に水をあげたり一緒にご飯を食べたりと楽しい時を過ごします。ロザリンドと遊ぶうちにラーシュは少しづつ元気を取り戻してきました。ところが突然家が取り壊されることになります。けれどロザリンドは、おかあさんに頼んで、お母さんの故郷の家がどうなっているか尋ねるようにいいました。すると、そこが空き家になっていて住めることがわかったのです。でもロザリンドは? ロザリンドとの別れが新しい出発になるラーシャの物語。読んであげれば5歳位から楽しめそうな素直な物語。ラーシャと一緒に少しづつ変わっていく楽しさを味わいたい。