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新刊・古典とりまぜて児童書を評価します

ぎりぎりの本屋さん

 

ぎりぎりの状態で飛び込むと、そこにはふしぎな男の子がいて、ぴったりな本と出会えるふしぎな本屋を舞台とた連作短編。「ひとつ多い”な”」まはら三桃作は、友人菜菜子がいじめられているのに加担させられた菜子の思い。「ベストアンサー」菅野雪虫作は、よく知らないおじさんの葬儀に連れていかれた荒太が、ベストアンサーの本を手に入れるが、本は減災になっても防災にはならないと本屋の男の子から謎の言葉を言われる。「ラッキーな菜子」濱野京子作は、一作目の菜子が主人公。いじめられても気づかずに、なんでもポジティブにとらえる菜子、やりますね。「思い出のかみかくし」工藤純子作も、菜菜子と菜子の物語。そして「魔本、妖本にご用心!」廣嶋玲子作は、買おうと思った本に所持金が6円足りなかったばっかりに、本屋の地下で、逃げ出した魔本を捕まえることになる健介。そして謎の男の子の正体もここで明かされる。気楽に楽しく読める。