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剣と絵筆

 

ティーブンは名門騎士の家に生まれるが、犬嫌いのために臆病と思われていた。だが、出来損ないの犬アミールを助けたことから犬嫌いを克服する。なのに修道院に入るため、アミールを殺さなければなくなった。修道院で絵の道に心ひかれたのに、挑発に乗って脱出。幸い優れた騎士ペイガン卿に救われる。卿の明るく公正な性格のもとでスティーブンは花開く。だが戦いの中でペイガンは捕らえられ、スティーブンは救出をしようとするも卿は命を落としてしまった。ついに騎士となったスティーブンだが、従者となった少年トマスは反抗的。そのトマスとやっと心が通い合った矢先、トマスは天然痘で命を落とす。次々と直面する死の中で、自分が本当にしたかったことを見つけていく姿が、ドラマチックでとても魅力的。