経済学的に正しい選択とは何かを示し、人々がしばしば誤ってしまう選択のクセを明らかにする行動経済学。子どものうちからそれを学ぶことで、自分の人生や社会をよりよくする「選択の達人」になろう!というのが本書。
しょっぱなに、「長い間着ていない服をなぜ捨てられない?」と問いかけられ、それはまさに私のこと。常に「合理的に判断して行動する」人間を想定した従来の経済学に対し、「よくわからない行動」も考慮する「人間らしい学問」というのには、なるほど。
くじ引きなどの「期待値」を理解しておけば冷静に判断できますし、「同調性バイアス」や「計画錯誤」など人間の思考のクセを知って、それをよい方向に利用すればいいのです。
最後は、損得勘定ばかりじゃなくて、人生、多少のムダがあってもいい、と結んでいます。
小学生を想定した文章になっていますが、理解は中学生くらいから。 (は)