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月はぼくらの宇宙港(2017 中学生 課題図書)

 

月はぼくらの宇宙港

月はぼくらの宇宙港

 

 そこそこ長く、内容もしっかりしているだけにちょっと読書力のある子向け。これで感想文を書くとすると、科学研究の未来の可能性への希望とかとからめるか? これまた大変かも。ただ、中に実験(実際にやれるもの)が多く入っていて、特にゴムの温度変化を唇で感じる実験などは、簡単にやれてすぐ結果を確認でき、とてもおもしろかったので、そういうところから入る、もしくは感想文ではなく自由研究に発展させるほうがいいかもしれない。著者は、JAXSA月探査「かぐや」プロジェクトの地形地質カメラグループ共同研究員だったという経歴であり、月の研究についての最先端情報や、今後の研究の可能性をきちんと紹介してくれている。宇宙で働くベースになっているのが、日本のさまざまな仕事がきちんと行われていることにあることを述べたまとめもよい。それをネタにして書くか・・・、大変そうですね。