児童書評価のページ

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ねことテルと王女さま

 

ねことテルと王女さま

ねことテルと王女さま

  • 作者: クライド・ロバートブラ,レナードワイスガード,Clyde Robert Bulla,Leonard Weisgard,あんどうのりこ
  • 出版社/メーカー: 長崎出版
  • 発売日: 2013/02
  • メディア: 単行本
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 捨てられた子猫を拾ったのは、絵描きを目指して都会にでたのに、挫折して靴屋で働いている若者テルでした。ひたいにハートのもようがあるこの猫のおかげで、さびしかったテルの生活は楽しくなり、テルは自分の部屋の壁に猫の絵を描きます。ところが、大切な猫を煙突掃除のケッチがさらいます。ケッチは猫にひもをつけて煙突におろし、暴れることですす払いをさせたのです。ケッチは「魔法のほうき」とよび、猫を使っていることを秘密にしていました。評判になったケッチは王宮によばれますが、屋根からおちて、猫は逃げ出して王女様に拾われます。ハート模様が気に入った王女様は、猫と一緒にバレンタインのパレードをしますが、テルの家の近くに行くと、猫は逃げ出してテルのもとへ帰ります。テルはねこどろぼうにされかけますが、部屋の猫の絵のおかげで身の証がたち、絵を気に入った王女様に、お城の壁に絵を描くことをたのまれハッピーエンド。とくにどうということのないはなしだが、壁の猫の絵が最後に意味をもつなど、きちんとおはなしとしてのまとまりがある。