妖精の呪いのせいで、体が軽く、深く考えることができないお姫さま。命をささげてお姫さまを幸せにしたいと願った王子さまとの出会いで、王子の命が消えるギリギリに「悲しみ」を突然知り、涙を流し、重さを取り戻す劇的な場面は、とても印象的。子どもの頃、偕成社の版で読んだがとても印象に残った。同時収録の「昼の少年夜の少女」もイメージが鮮烈。初めて夜に触れて恐怖で動けなくなり少女に助けてもらったのに、朝になったとたん、パニックになった少女を置いて行ってしまう少年は、ある意味リアルな感じ。コントラストがきいていて、読み終わった後も二人のことを考えちゃいそう。