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かるいお姫さま

 

かるいお姫さま

かるいお姫さま

 

センダックによる表情豊かな美しい挿絵、そしてこの大人っぽい装丁は中高生にすすめてみたい。
王と王妃のもとにようやく授かったお姫さまが、魔女の呪いで体も心も”かるく”なってしまった。乳母が抱こうにも腕を離れ空中をふわふわ、母王妃が泣き父王が怒っても笑いころげるばかり。ある日森で素敵な王子さまに出会い、王子はひとめで恋に”落ちた”のに姫にはその心がわからない。しかし、森の湖でなかよく遊ぶ王子と姫をねたんだ魔女が湖水を枯らそうとしたとき、湖底に身を沈める決意をした王子の姿が消えるその間際、姫は初めて王子の愛に気づき、天から雨の恵みと姫にも重さがもたらされ、2人は幸せに結ばれたのだった。 (は)