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父が子に語る世界歴史 6 [新装版]: 第一次世界大戦と戦後
- 作者: ジャワーハルラール・ネルー,大山聰
- 出版社/メーカー: みすず書房
- 発売日: 2016/07/20
- メディア: 単行本
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第一次世界大戦勃発、ロシア革命、アイルランド独立、トルコのケマル・パシャによる独立と近代化、そしてインドではガンジー登場。著者が執筆していた1933年に近くなり、いよいよ激動する世界です。ロシア革命の流れはわかりましたが、まわりのあらゆる国からの圧力をよくはねかえしたのだなぁというのがあらためての感想です。歴史は繰り返すことを感じたのは、第一次大戦下のインド。生産性を上げる必要から、それまで抑えられていた投資が動き出しただけではなく、投資家が、イギリス国内では割の良い投資先が無くなったことからインドに投資しつつ、国内の労働者に向かっては賃金を上げると、インドの製品と争えないといって押さえつける、この構図は現在の日本でも同じでは・・・と絶句でした。でも、こうした利益を追う行動がインドが力をつけるきっかけにもなっていったというのは歴史の皮肉? アイルランドがまがいなりとも共和国に向かう中での対立は未だに尾を引いているし、どんどん現在と関係が深まっています。それにしてもケマル・パシャの巧妙な独裁政治の確立とトルコの近代化の過程を見ていると、現代だと民主的にのんびりやっていると先進国の食い物にされかねないのでこれもありか、と思わせられつつ、早くもクルド人問題が描かれているのに驚きます。