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ネルー 父が子に語る世界史3 ルネサンスから産業革命へ

 

父が子に語る世界歴史 3 [新装版]: ルネサンスから産業革命へ

父が子に語る世界歴史 3 [新装版]: ルネサンスから産業革命へ

 

 読めば読むほど、世界史の知識不足を痛感するシリーズ。3巻で早くも産業革命アメリカ独立に到達した。インド情勢に無知だったことはもちろんで、ムガール帝国は名前を知っている程度、大帝アクバルって文化人でもあったのか、などと感心していたのだが、今回の衝撃は、何といってもオランダ。オランダ独立戦争で、敵に渡すよりは海に返す! と堤防決壊までして戦ったというオランダ独立戦争は、もっと詳細を知りたいと思った。清朝についてのアウトラインがわかったのもありがたい。だが、書簡の生々しさとして、ガンジー断食の衝撃を受けるなど、当時の雰囲気も伝わってくる。一貫して客観的に歴史を見ようとする姿勢はなんとも魅力的。