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ロボット篇 SFショートストーリー傑作セレクション

 

花とひみつ 星新一作 は、お花が大好きなハナコちゃんが、お花の世話をしてくれるモグラ型ロボットを考えたら、偶然が重なって実現する楽しいお話。/ お紺昇天 筒井康隆作 は自動車に備えつけの優秀な人工頭脳と深く心を通わせるが、自動車が耐用年を迎え、悲しい別れが訪れる。/ 幽霊ロボット 矢野徹佐作 も、人間的なロボットと、彼に育てられたも同然の青年の物語。/ ロボットは泣かない 平井和正作 は、被虐的な持ち主のせいで足を壊し、そのために格安で手に入れることができた特A級ロボットアン。彼女に妻が嫉妬し、子どもたちも無抵抗なロボットを痛めつけたことで他の家族と対立するリュウ。/ ヴォーミサ 小松左京作 は、謎の殺人犯が現れ、しかも絶対に人を殺せないはずのロボットであることがわかるという謎を解く。ヴォーミサは1975年発表だが、後は1960年代前半の発表。現在のAIの受け答えは、これらの作品で描かれているレベルにすでになっているかも! 今読んでも楽しい。