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子どもの美術 4(図画工作教科書)

 

子どもの美術全6巻セット

子どもの美術全6巻セット

 

 4年生ごろから、見えるものを描く写生ができるようになることから「目にうつるものから目をそむけないで、いっしょうけんめい、まじめに」描くことを「心がまえ」として指南しています。題材は木や動物であったり、友だちや働く人、自分の町の特色ある風景、お話の場面などで、ほかの教科書にもあるかもしれません。でも、手順に沿ったアドバイスのほかに、「自分を信じて」「きみらしく」「一生懸命かいてごらん」と語りかけてくれるのが、この教科書の特徴です。
また佐藤忠良さんが携わっていることもあるでしょう、子どもの粘土表現を重視していることが全学年一貫しています。「不自由な材料」を相手に失敗し考えまた挑戦し、ようやく完成したときの喜びが、子どもの確かな力になるという信念を、別冊で述べています。  (は)