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新刊・古典とりまぜて児童書を評価します

おしゃべりな手紙たち

 

 中学になったとたんに引っ越してしまった親友のタラ・スターと手紙のやり取りをするエリザベス。二人の児童文学作家がそれぞれを担当して書いているというユニークな作品。豊かな家庭に育ったおとなしいエリザベスと、コドオヤこと若い(17歳で産んでいる)両親のもとで、貧しい家計の心配をしながら育ったしっかり者で気が強いタラ・スター。新しい環境の中で、少しづつ落ち着いていくタラだが、エリザベスのパパのようすがおかしいというを一緒に心配する。家庭のトラブルに立ち向かうために、徐々に芯の強さを発揮していくエリザベスと、ずけずけした言い方でトラブルも起こすタラ。二人それぞれの成長のようすが楽しい。日本だと、ここまではっきり言い合いとかしないかも、でもそういうところが日本の子どもたちにとってかえって魅力かもしれません。