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ゲラダヒヒの紋章

 

ゲラダヒヒの紋章 (1978年) (福音館土曜日文庫)

ゲラダヒヒの紋章 (1978年) (福音館土曜日文庫)

 

 アフリカのエチオピアでひっそりと生きるゲラダヒヒ。その観察を終えて味の萌男が帰国したところから物語は始まる。健士の父は、萌男が描いたゲラダヒヒのマークを一目見るなり顔色を変える。アフリカの古代史を解くカギがそこに眠っているかもしれないというのだ。萌男と父、健士と姉の実果の4人はエチオピアの奥地をめざす。たどり着いたのは進歩を拒否して生きる平和な王国だった。『ソロモン王の洞窟』パターンの物語。描写はていねいだが、ストーリー展開はちょっと安易かも。