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新刊・古典とりまぜて児童書を評価します

情報社会に生きるきみたち ヒトがキーをたたく

 

 1993年出版と古い本だが、意外に現在でも通用する。ということは、基本的な考え方はすでに確立されていてもそのとおりにできないから、子どもたちは(大人も)悩んでいるのかもと考えさせられた。ここでは、スーパーマリオの映像づくりを手掛かりに、コンピュータの仕事(やっていること)を分解していくと、それが単純なものの組み合わせによってできていることを解説する。「情報」というのは、人間がそれを「情報」として活用することが前提になっていること、そして「情報」を正しく扱う(利用する)方法、具体的には個人のプライバシーを守ることや情報に適正な価格をつけることでバランスをとることを説明。人間が間違うことを前提とした仕組み「フェイル・セーフ」など、人間がよりよくコンピュータを利用する方法をさぐっている。