7男の7男としてうまれたウィルが、“古老”として目覚め、光の六つの印を集めて闇と戦うというファンタジー。冬至、クリスマス、顕現日という冬が極まる中で、闇が攻めてくるイメージはまるでゲームのようと思うが、原書は1973年刊。過去の屋敷を訪れる描写や一つ一つ獲得していく“しるし”の造形イメージ、そしてウィルの他の兄弟たちの描写などはリアル。最近のファンタジーは描写よりアイテム獲得が優先している感じなので、こうした描写からイメージを作り上げるのが苦手な子もいるかも。ふと感じるウィルの子どもとしての不安さなどに共感できる。