児童書評価のページ

新刊・古典とりまぜて児童書を評価します

しあわせのテントウムシ

 

「小さなスプーンおばさん」のプリョイセンによる短編が6つ収められ、うち2編は、ノルウェーでクリスマスにプレゼントを配るクリスマス小人の話です。

「大工のアンデルセンとクリスマス小人」は、クリスマス小人に扮した大工がクリスマス小人の子どもたちや奥さんにおもちゃや台所道具を作って喜ばれる。「ちいさい男の子とクリスマス小人の列車」では、ある女の子が小人の国の男の子とショーウインドウのクリスマス飾りを見ていると不思議なことが起こる。ほかに、指に止まったテントウムシに願いをかける女の子(表題作)や、ひとり者のくつ屋がバザーで人形をもらい夢に現れた人形の言うことをやっているうちに暮らしが楽しくなる「くつ屋さんのお人形」。昔話の味わいを知っていると楽しいのは、昔話の冒険をなぞって遊んでみた「おはなしの男の子」や最後の「王さまにおかゆのたべかたをおしえたむすめ」です。  (は)