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ハムスターのハモのクリスマス

 

ハモのクリスマス (日本傑作絵本シリーズ)

ハモのクリスマス (日本傑作絵本シリーズ)

 

ケイちゃんという男の子の家のハムスターのハモ、2作目。夜、ゲージから抜け出してさんぽをしていたハモは、小さな泣き声をききつけ、声をたよりに、お人形の女の子を見つけました。でも、女の子は大切なことを忘れてしまったとしょげています。銀色の棒のようなものを持っていますが、もう片手に銀色の三角のものを持っていたといいます。ハモは、洗濯機の後ろの秘密の場所にためた宝ものの中に、銀色の三角があったことを思いだして女の子に返してあげました。それでも女の子はじぶんがいたところが思いだせません。大きな木が合って、他のおもちゃやお星さまもあったというのですが、植木のあるところや、オモチャ箱を探しても違うという女の子。ところがある日、ケイちゃんがうれしそうにしていた夜、ハモは家の中に大きなクリスマスツリーを見つけました。女の子は、クリスマスツリーでトライアングルを演奏している天使だったのです。お友達と一緒になれて大喜びの女の子。ハモも大満足でした。
このお話は、タイトルにクリスマスとあるので、すぐに女の子はクリスマスツリーの飾りだな、と見当がつく。作者のお話をきく機会があったが、作者は飼っていたハムスターが実際にかごを抜け出し、洗濯機の下に潜り込んで、そこで小さな単3乾電池を前足で押しているのを見つけたことがあるとのこと! いっそ、そのエピソードだけで驚くケイちゃんとケイちゃんの想像という展開でもおもしろいかも。