児童書評価のページ

新刊・古典とりまぜて児童書を評価します

サッコ先生と!からだこころ研究所

 

産婦人科医の著者サッコ先生と4年生のここちゃん、からくんがやりとりする形で、体・心・性について「科学的に・ポジティブに」学ぶ本。

性の話を「科学的に」受け止めるこつは、「ワー!」「キャー!」ではなく、うでを組んで「う~ん、なるほど~!」と言ってみることだそう。ときおり課せられるMISSIONには、自分の性器を見てみようとか、大人にインタビューしてみよう精通のこと、初経のこと・・・などかなりつっこんできますが、性器の洗い方や女の子のおたすけアイテムといったコラムでしっかりフォローし、自分の体を知って大切にするためと安心して受け止められます。
日本で本当に遅れている性教育スウェーデンでは、性的虐待について「よくあることだから、まわりの大人に相談してね」と伝えているそうです(「大人の方へ」より)。相談しやすい雰囲気と正しい情報を大人がもっていることも必要ですね。

この本を読むときのこころえは「ひとりでじっくり、好きなように」だそうなので、ぜひおうちにさりげなく(子ども部屋やトイレとかに・・・)おいてほしいです。(P)