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こうさぎとおちばおくりのうた

 

うさぎ町に住む4ひきの子うさぎ。花火の上がる音がして、今日は秋まつりです。4ひきは、おちば送りの行列を見にでかけます。「おーくれおくれ おーちばおちば てんまでおくれ」。木ぶえやたいこの音が鳴り響き、みんなで歌いながらおちばをまいて三日月湖へ向かいます。きれいに色づいた山をみて、子うさぎたちはぶなの木のぶなじいに会いたくなり、森へ入っていきました。でも木の葉が落ちて様子がすっかり変わってしまった森。まもなく、4ひきは道にまよい・・・。そのとき、「おーくれおくれ おーちばおちば・・・」とかすかに歌が聞こえてきました。音をたよりにいくと、その音は木のうろからもれていて、見上げてみると、葉がきれいに染まったぶなじいの姿。子うさぎたちは、ぶなじいにもらった特別おおきなぶなの葉にみちびかれて、無事にうちへ帰ります。うちでは大好きなおばあちゃんが、おいしいにんじんスープを用意して待っていたのでした。
くりかえし出てくる歌が楽しいので、よみきかせにもすすめられる。この秋の物語で、こうさぎのえほんシリーズの四季がそろいました。 (は)