どんぐりの実が地表に落ちて、虫やねずみに食べられたり鳥に運ばれたり。冬を越して地面に残ったものが、やがて芽を出す。
文字はなく、緻密な線とスポット的な彩色で物語を伝えますが、最後に、1つの小さな芽が描かれたあとは、森全体の場面で終わってしまうのが、物足りなくて残念。木の成長には数十年、数百年単位の時間がかかるので、それを感じられるとよかったのに。読み聞かせてみたときも、最後に子どもがきょとんとしていました。
こうやすすむ作の『どんぐり』(福音館書店)は、説明がわかりやすいので、合わせてぜひ読みたいです。 (は)