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神霊の血脈 ズィーラーン国伝1

 

難民の出自を偽装して、ズィーラン国に入国して職を得ようとした三兄弟レイラ、マリク、ナディア。だが、マリクは入国審査直前に偽装の身分証明書を盗まれ、そして入国の代償に妹ナディアを神霊(オボソム)に捕らわれ、妹を返して欲しければカリーナ王女の命を奪えと言い渡される。一方、唯一の王位継承者カリーナは、優秀だった姉とやさしかった父の死後、立ち直っていない。国を支えるハヤブサことハイーナ女王である母は優秀だが、自分は出来損ない。王宮を抜け出してウードで歌い、金を稼いでいつか国から出ることを夢想している。そんな中50年に一度の彗星が訪れる中で、ソルタシアのまつりが始まろうとしていた。忘れられた陰の民と交流できる力を開放し、幻影のごまかしで勇者に選ばれてカリーナに近づこうとするマリク。母が刺客に殺され、突然の王位が突きつけられて混乱する中で、母をよみがえらせる魔術に手をだそうとするカリーナ。交互に二人の姿が語られ、運命が交差していく。ズィーラン国成立の謎が背景にあることで、物語が重層的になっていて興味をひかれる。本格的なファンタジーが好きな子にはたまらないだろう。