目の見えない少年ハイメの1日の”冒険”物語。
新しい小学校の5年生になって1か月というその日、ハイメは初めて、1人でバス、徒歩で学校から帰った。ちょっと気になるクラスメイトのパウリーナに、いいところを見せたいというのもあったけれど、バスにリュックを忘れたり、市場のテントをひっくり返しておじさんにどなられたり、さんざんだった。
でも、親切な出会いもあり、ハイメはなんとか1人でやりとげる。
ハイメが心の内を話せるおじいちゃんや、兄さんのミゲル、特別支援学校の幼稚部時代の友だちニコの存在がいい。
メキシコの作品で、文中に出てくる料理の数々が、ハイメにとってもそうであるように、読者の感覚を刺激し想像をかきたてられます。 (は)
