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テディが宝石を見つけるまで

 

テディが宝石を見つけるまで

テディが宝石を見つけるまで

 

 「犬は言葉をしゃべります。でも、詩人と子どもにしか聞こえません。」という作者の言葉が冒頭にある。吹雪の日、犬のテディは雪の中で子どもたちを見つけ、家に連れてくる。詩人のシルバンさんと暮らした家だ。だけどシルバンさんはもういない。テディは、二人の子どもに、少しづつシルバンさんの思い出を話す。シルバンさんは、宝石を見つけなさいと言っていた。果たしてその意味は? マクラクランらしく、ちょっとロマンチックだが、吹雪の中で見失った子どもを、車内に書置きがあったとしても、連絡がないなら親は必死にさがすのでは? とちょっと設定に無理を感じてしまった。寿命を悟ったシルバンさんは、家を犬に残したようだけど、ふつう新しい飼い主を探さないか? タイトルは盛りすぎ? などラストを考えて作品を考えたような感じがした。