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あたしがおうちに帰る旅

 

あたしがおうちに帰る旅 (児童単行本)

あたしがおうちに帰る旅 (児童単行本)

 

イヌと呼ばれる少女は、まだ小さいが、ペトショップで働かされている。楽しみは、いじわるな店主が寝た後に、ペットたちを檻から出して遊ばせること。とりわけ仲良しは、ハナグマのエズミ。ところが、その店にどこからかコンゴウインコのカルロスが送られてくる。おしゃべり上手なカルロスのおかげで店は繁盛するが、お客がいる間は外にでられないイヌはたいへんだ! だが、カルロスはイヌが逃げるチャンスを作ってくれ、イヌとエズミとカルロスはそろって逃げ出す。カルロスの手引きで船に密航。ついにアフリカにたどり着く。そこはイヌの故郷らしく、それまで口がきけなかったイヌは、ミンタクという自分の名前を思い出し、言葉がこぼれる。ぜんたいに、はらはらドキドキだが、ご都合主義。インコがこんなに指揮できる? イヌがしゃべれないのに、店主の指示を理解できるのはなぜ?(言葉がわからないからしゃべれなかったわけじゃないのね?)など、つっこみどころが満載でした。